(税理士試験)科目免除大学院に合格するために必要な〝4つのステップ〟

ABOUTこの記事をかいた人

慧すけ(秋山慧介)

2017年9月より、生き地獄といわれる税理士試験に挑戦する管理人慧すけが、日々の思いを赤裸々に綴っております。 姫路の秋山税理士事務所(相続専門)に所属。資格の大原(神戸校)に通学中です。 現在160記事を投稿中!

 

突然ですが税理士受験生の皆さんは税理士試験における科目免除制度というモノをご存知ですか?

こう質問をした場合、ほぼ100%の人が知っていると回答されるかと思います。

でしたら、あなたは科目免除制度を活用しようと思っていますか?

こう質問をしたらどうでしょう。

1mmも科目免除制度を活用するつもりは無い

こう答えられる方には残念ながら今回の記事は全く役に立たないと思います。

ですが逆に1mmでも興味があるという方には、この制度を利用するかしないかは別として、この制度の正確な情報だけでも知って頂ければと思います。

意外と皆さん、概要は知っていてもいざ活用しようとした場合に〝何から始めれば良いか分からない〟と悩まれる方も多いでしょう。

今回の記事はそんな方達に向けた記事となっています。

ではこれから科目免除制度を活用するために必要な、大学院入学への道のりを、4つのステップに沿って見て行きましょう。

1 科目免除制度について正確な知識を付けよう

税理士試験には2パターンの科目免除制度があります。

1つ目は、会計の科目(簿記論・財務諸表論)のどちらかを1科目を取得すれば、

➡もう1科目は大学院に進学し
➡2年間会計学をベースとしたカリキュラムで勉強を行う
➡その在学期間の集大成として修士論文を作成
➡国税庁に送付
➡国税審議会からの認定
➡晴れて試験で合格した会計科目以外の1科目を免除されるというものです。

どうしても簿記論が苦手で受かる気がしないという方は、簿記論よりも合格率の高い財務諸表論の合格に力を注いで、簿記論については大学院で科目免除を狙うというのも一つの手かもしれませんね。

 

もう1つの免除対象である税法科目も同様で、税法9科目

(所得税法・法人税法・相続税法、消費税法、酒税法、国税徴収法、住民税、事業税、固定資産税)の内から1科目だけ合格すれば

➡大学院に入学後、税法ベースのカリキュラムを2年勉強した後に、
➡修士論文を国税庁に提出
➡国税審査会で認定
➡試験合格した税法科目以外の2科目が免除されます。

この制度については、会計科目よりも難関といわれる〝税法科目2科目が免除される〟というメリットの部分だけに目が行きがちですが、勿論科目免除制度を利用する際のデメリットも存在します。

・入学金を含めた学費が高額である(卒業までにおよそ200万円)
・科目免除を受けるために2年の期間が必須である
・修士論文を提出しても審査会に否認される可能性がある
・修士論文の作成にもかなりの労力と忍耐が必要

これらが主なデメリットであり、特に卒業までに掛かる学費が200万円程度必要というのは中々に厳しい壁ですね。

今年の3月に無事に名古屋商科大学大学院を修了された大浦智志さんも、自身のブログにてこう書かれています。

税理士登録できる段階にまで至れば、十分返済できると思っていますので、私は、大学院在学中は、学費他で資金繰りが苦しくなることは想定済みであることから、学費その他の諸費用分は借入するつもりです。

ただ、入学金などの初回学納金振込に、融資の実行は間に合いません。

したがって、基本的には、初回学費分は手元にキャッシュが必要です。

しかし、大学院側もよくわかっているのか、売込みがあったのかわかりませんが、今回の合格証には、提携教育ローンの案内が付いてきます!(笑)

「マイナス金利」が騒がれる昨今に、実質金利が「固定3,90%」と驚異的な負担ですが、これは審査が最短1日とありますから十分間に合いますね。

背に腹は代えられませんので、キャッシュが用意できない場合には、最悪この手もありだと思います。

繰上返済が手数料不要でできるとありますので、もし可能であるなら、他の借入手段も活用して、借り換えを視野に入れて対応すると良いのではないでしょうか?

大浦智志さん 「名古屋商科大学大学院」入学者選考に合格しました!より引用

 

2 免除を受けられる大学院の選定を行おう

科目免除制度の概要が掴めたら、次はいよいよ免除を受けられる大学院の選定を行います。

ここがまずこの制度を活用したい人にとって最初の難関となるのではないでしょうか。

何故なら、基本的に大学院の入試情報やカリキュラムの内容ページで、

うちは税理士の科目免除制度を応援している大学院です」のようなアナウンスがされている大学院は、あまり多くないからです。

だからここからは、

・どこの大学院の

・何々研究科の

・どこどこ専攻の入学試験に申し込めば

・将来的に修士論文を無事に提出し認定を受け

・科目の免除を受けられるのか

これらを自分でリサーチする必要があるのです。

 

とまぁ、若干大学院選びについてプレッシャーを与えてしまったかもしれませんが、今は大学院が明確に「科目免除」を謳っていなかったとしても、沢山の先人達の智慧がネットの海に漂っています。

なので今回それらの内の大海の一滴ではありますが、僕が把握出来た「科目免除制度」が受けられる大学院を紹介していきます。

注意
ここで挙げているものは、あくまでも過去の情報によるモノの抜粋ですので、指導教授の退任などの理由で現在又は将来的に入学者の募集をされていない大学院もあるかもしれません。入学を検討される方はキチンと窓口へ確認を取りましょう!

 

北海道地方の税法科目免除が受けられる大学院

札幌大学大学院 法学研究科

 

東北地方の税法科目免除が受けられる大学院

青森公立大学大学院 経営経済学研究科

福島大学 経済経営学類 大学院経済学研究科

東北学院大学大学院  法学研究科

 

関東地方の税法科目免除が受けられる大学院

関東学院大学大学院  経済学研究科

筑波大学大学院 ビジネス科学研究科

名古屋商科大学大学院 会計ファイナンスコース 税法学コースなど(東京)

大原大学院大学  会計研究科  会計専攻

LEC東京リーガルマインド大学院大学  高度専門職研究科 会計専門職専攻

青山学院大学大学院 法学研究科 私法専攻・公法専攻・ビジネス法務専攻

亜細亜大学大学院 法学研究科 博士前期課程

嘉悦大学大学院 ビジネス創造研究科

神奈川大学院 法学研究科

国士館大学大学院 法学研究科 修士課程

聖学院大学大学院 政治政策学研究科 税法科目群

高千穂大学大学院 経営学研究科 会計学分野

成蹊大学大学院 経済経営研究科

拓殖大学大学院 商学研究科 博士前期課程

専修大学大学院 法学研究科 法学専攻

千葉商科大学大学院  経済学研究科 経済学課程

千葉商科大学大学院 会計ファイナンス研究科 会計ファイナンス専攻

東洋大学大学院 法学研究科 公法学専攻 博士前期課程

東洋大学大学院 経営学研究科 ビジネス・会計ファイナンス専攻

東京国際大学大学院 商学研究科 商学専攻

日本大学大学院 法学研究科

日本大学大学院 経済学研究科 経済学専攻

文京学院大学大学院 経営学研究科 経営学専攻 修士課程 税務マネジメントコース

立正大学大学院 法学研究科 法学専攻

立教大学大学院 経済学研究科 経済学専攻(社会人コース含む)

明治大学大学院 会計専門職研究科

武蔵野大学大学院 政治経済学研究科 政治経済学専攻(修士課程)

武蔵大学大学院 経済学研究科 経済・経営・ファイナンス専攻

 

中部地方の税法科目免除が受けられる大学院

事業創造大学院大学 事業創造研究科

岐阜経済大学大学院 会計・税務コース

椙山女学園大学大学院 現代マネジメント研究科

愛知大学大学院 経営学研究科

愛知学院大学大学院 商学研究科・法学研究科

名古屋経済大学大学院 法学研究科・会計学研究科

南山大学大学院 社会科学研究科

 

関西地方の税法科目免除が受けられる大学院

京都産業大学大学院  法学研究科

和歌山大学大学院 経済学研究科 市場環境学専攻

立命館大学大学院 法学研究科、経済学研究科

大阪府立大学大学院 経済学研究科 経営学専攻

兵庫県立大学大学院 経済学研究科 地域公共政策専攻(財政・税務プログラム)

甲南大学大学院  社会科学研究科 経済学専攻

大阪学院大学大学院 法学研究科 企業・自治体法務専攻

大阪経済大学大学院 経営学研究科 ビジネス法プログラム(社会人大学院)

龍谷大学大学院 経営学研究科(社会人ビジネス・コース)

龍谷大学大学院 法学研究科

桃山学院大学大学院 経済学研究科(税理士コース)

大阪産業大学大学院  経済学研究科 梅田サテライトコース

 

中国地方の税法科目免除が受けられる大学院

東亜大学大学院通信制大学院 総合学術研究科 法学専攻
通信で科目免除が受けられる大学院

岡山大学大学院  社会文化科学研究科

広島経済大学大学院  経済学研究科

広島修道大学大学院 法律学専攻(修士課程)

 

四国地方の税法科目免除が受けられる大学院

四国大学大学院  経営情報学研究科

香川大学大学院 法学研究科

 

九州・沖縄地方の税法科目免除が受けられる大学院

久留米大学大学院 比較文化研究科

西南学院大学大学院 経営学研究科

大分大学大学院 経済学研究科

熊本学園大学大学院 会計専門職研究科(専門職)

熊本大学大学院  社会文化科学研究科

九州国際大学大学院  法学研究科(修士)

九州情報大学大学院 経営情報学研究科

沖縄国際大学大学院 地域産業研究科

(※注) 上記で紹介した大学院以外にも税法科目免除の可能性がある大学院も複数あります。

 

3 必要な資料を揃えよう

さてあなたが学びたいと思った大学院と研究科が決まったら次は資料の請求です。

各大学院へ問い合わせ又は、各大学院の申込フォームなどから入試に必要な資料を取り寄せましょう。

大学案内(パンフレット)を取り寄せる

上記のHPからだけでも情報は得られますが、大抵の場合は各大学が発行しているパンフレット等の方が詳しく、写真も多く用いられていることから、実際に入学したあとのイメージ等も付きやすくなるでしょう。

 

卒業証明書・学業成績証明書を取り寄せる

既に大学を卒業された経験がある方は、社会人枠にて応募をされると思いますが、その際には卒業大学の卒業証明書・学業成績証明書の提出を求められることが多いので、事前に手元に用意しておいてもいいかもしれませんね。

 

過去問を取り寄せる

上記で紹介した大学院の中には、大学院のHPで過去問の提示をしているところもあります。

もし自分が受けたい大学院がHP上で過去問の提示を行っているのならば積極的に取り寄せましょう!

 

4 入試試験対策を始めよう

希望の大学院が決まり資料が一通り集まったら、いよいよ入試対策の開始です。

大学院試験では多くの場合〝社会人枠〟というモノが設けられており、その枠での入学試験を受ける場合に課せられる課題は、主に研究計画書面接の二つです

(試験当日に小論文を作成する大学院も少なくありません)

 

ではここからは、この3つの課題に対してのアプローチ方法を見て行きましょう。

 

研究計画書の作成

研究計画書の文字数は大学院によってはまちまちである。たいていの大学院では、普通1000~1500字程度であるといえる。したがって、最低でも2000~3000字ほどの計画書をまず書いてみることが必要となる。

※※※

資格目的で院を考えている、社会人入試で仕事と両立させながら学びたい、入学してからテーマを見つけたい、という場合はあまり教員の専門にこだわる必要はなくなる。

また、資格目的で受験する人が多い院は、特定の教員に負担がかからないように、全体で計画的に指導する体制になっていたりする。やはり教員の専門は、入学してから知る人が大部分だ。

社会人はなおさら内部の環境はわからないし、「教員の専門を知った上で出願せよ」と言う社会人向け大学院はまず存在しない。したがって研究テーマはよほど偏った分野でなければ、ごくありふれたテーマを選んでおくことが最も賢明だし、どこでも指導可能な無難なテーマにして出願する人が大半だ。

※※※

まずは自分の研究したい領域の関連文献を読むことだ。これを怠ると、自分の研究しようと思っていたことが、実はすでに結論が出ていたということがあったり、オリジナリティーあふれる新しい学説が出せたとしても、素人の単なる妄想程度に扱われてしまうこともあるからだ。

自分の研究したい領域の一般書籍、専門書籍はもちろんのこと、学術雑誌にも目を通し、自分の研究対象分野の動向は必ず押さえておく必要がある。そうすれば、他の領域との関わりや研究の流れなども確認できる上、今よりもっと魅力的な研究テーマが見つかる可能性もあるだろう。

大学院入試の為の研究計画書分析より引用

 

小論文対策

小論文と聞いて、「私は作文が得意だから大丈夫」と思っている人や、「昔から作文が苦手だったから…」と二の足を踏んでいる人は多いだろう。

しかし、小論文は作文とは違う。それでは小論文とは何だろうか?

ベストセラー「頭がいい人、悪い人の話し方」の著者であり、20年以上小論文指導を行ってきた小論文指導ゼミナール白藍塾樋口裕一氏は、

「小論文とは、ある命題に対して、イエスかノーかを答えるものだ」 と言っている。

何らかの形で問題提起し、それについて根拠を示し、いいか悪いか(イエス/ノー)で論理的に答え(論じ)、読み手を説得させるということだ。作文に求められる書き手の感性豊かな言い回しなどは不要で、いかに説得力ある文章を書けるかどうか、が小論文では重視される。

実際、小論を書き始めようとすると、どのように展開していくべきか案外難しいものだ。樋口氏は、「小論文には型がある!」と題し、論理的な小論文を書くには、樋口式4部構成の型を使うとよい、とすすめている。4部構成といっても、私たちが作文を書くときに習った起承転結ではなく、次のようなものだ。

【第1部】問題提起 【第2部】意見提示 【第3部】展開 【第4部】結論

この決まった型を用い、それぞれの部分を一つの段落で書いて4つの段落にする。慣れてきたら、この型をベースに、いくつかの段落に分けて書くといいそうだ。この4部構成の詳しい書き方は(2)樋口式小論文の書き方で紹介しています。

Allabout 小論文対策(1)小論文とは何か? より引用

 

いやマジで、引用ばかりでスミマセン!

本当は自分自身で考えて行動した上での試験対策を皆さんに公開したいのですが、僕自身がまだ大学院入試への試験対策を始めていないので、取り敢えずいまは他の方の有益な情報を引用するという形で記事を作っています。

ですが僕自身が大学院の入学試験に本格的に足を踏み入れた際には、キチンと自分の知識と経験をこのブログで書き残して行きたいと思います。

では最後に面接対策を見て締め括りとしましょうか。

 

面接対策

基本的に大学院入試での面接は、上記の研究計画書に沿って行われます。

なので〝面接対策をせねば!〟という風に変に気負う必要はあまり無く、重要なのはいかに面接の時に使われる研究計画書をキチンと書き上げるかの方に時間とお金を使った方が良いでしょう。

ですが会話に自信が無いという人や時間が沢山ある方は、面接対策を行っているスクールなどに通って面接への自信を磨いておくというのも良いかもしれませんね。

 

まとめ

慧すけ

ここまで科目免除大学院に合格するために必要な4つのステップを解説してきましたが、やはり一番大事なのは②の大学院の選定だと思います。

折角頑張って大学院に入学したのに、入学後に直接指導を受ける担当教授がお堅い人で、〝科目免除の為に修士論文を提出したいというのが分かるや否や論文の受け取りを拒否された

という話もネット上で見たことがあります(真偽は不明ですが(^_^;)

なのでやはり税理士試験の科目免除制度を活用したいと思っている方は、

まずは自分が入学しようとしている大学院で本当に科目免除制度を受けられるのか

また大学院自体が科目免除制度の活用を応援してくれているのか

などを確実に把握した上で入学への対策を始めましょう!