(相続)仲の良かった家族がお金によって壊れてしまうのを見るのが本当にツライ(贈与)

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慧すけ(秋山慧介)

2017年9月より、生き地獄といわれる税理士試験に挑戦する管理人慧すけが、日々の思いを赤裸々に綴っております。 姫路の秋山税理士事務所(相続専門)に所属。資格の大原(神戸校)に通学中です。 現在160記事を投稿中!

 

相続という問題に関わっていると定期的に感じることがあります。

それはお金というものは本当に人の人格を変えてしまう恐ろしいモノということです。

うちの事務所には日々相続や贈与の問題で悩まれいるお客さんが相談に来られるのですが、相続の相談に対応するという事は通常の税務相談や確定申告の相談とは少し勝手が違います。

相続税の相談の特殊性

相続税の相談には特徴があり
所得税や法人税のように、相談者に税法や通達等の取り扱いを説明すれば良いという物ではなく、相続税法はもとより

・相談者の生い立ちや考え方
・財産の内容、家族構成
・家族の生活環境などが 
 最も重要です。 

その事を把握した上で、相続争いが起きない為の相続対策及び相続税の節税策を練らなければ、本当の意味での解決策にはなりません。

ですのでご相談頂く際には、相談者及び相談者の家族のプライバシーに関わるようなことまで聞かせて頂くことになります。

そうしないと、相談者の実情に沿った中身の濃い相続等の相談にはなりませんので、そこが他の税目の相談と違うところです。

言い換えれば、相続等の相談は身の上相談と同じような種類のものなのです。

秋山税理士事務 相続・贈与の相談より引用

このように相続でお客さんの悩みを聞き、その悩みを解決しようとする為には、依頼者の家族に対しての情報を出来るだけ詳しく教えてもらう必要があるのです。

そしてそれは、同時に沢山の家族の在り方を垣間見ることを意味します。

 

様々な家族の形

相談を聞いていても、大体の相談者の方たちは家族仲が良いか、若干気に食わない兄弟や親戚もいるけれど喧嘩をする程ではないという感じで、相続の話や遺産分割の話もスムーズに進んでいきます。

しかし、15件中1件位の割合で本当に人間の憎悪というものを目の当たりにする時があるのです。

守秘義務等があり、あまり詳しくは話せないのですが、

とある相続相談
40代の男性が若くして亡くなり相続が発生し、その方の多額の財産が配偶者である女性(事務所に訪れた相談者A子さん)とお二人の子供に全て相続されることになりました。

このことに対し亡くなられた男性のご両親が、

「私達一家の長男の財産を、何故よその家の女に全部持っていかれなくてはならないんだ」

と激昂し、A子さんに対し財産を放棄させようと必死に嫌がらせをしてきたり、時には懐柔を試みて来たりと、あの手この手で亡くなられた息子さんの財産をA子さんに渡すまいと行動を起こされた様です。

どこまで真実かわかりませんが、A子さんは義理のお母様から殺害を仄めかかされたこともあるようです。

そんな話を、小さなお子さんを腕に抱えながら辛そうに語られるA子さんを見ると、その話を聞いているこちらの胸も本当に苦しくなるのです。

 

相続トラブルはテレビの中の話では無い

この記事を読まれている方には、うちはそんな揉める程の財産なんて無いから無関係だと思われている方もいらっしゃるかもしれません。

しかし相続トラブルというのは、資産数十億などの大富豪の家よりも相続税が掛かるか掛からないかという、ごくごく一般的な家庭の方が起こり易いのです。

テレビドラマの影響だと思いますが、皆さんは相続争いは豪邸に住んでいる大金持ち特有のものと思っておられる方が大半のようです。

テレビドラマで、三十坪の建売住宅に住んでいる家族の相続争いを放映しても興味は湧きません。

大金持ちの人々が血みどろの相続争いをするから視聴率を稼げるのだと思いますが、一般家庭の相続争いでは様になりません。

そのようなテレビドラマの影響で、皆さん『私のところは揉めるような財産は無いから心配ありません。』という発言が生まれるのだと思われます。

確かに、財産が全くないのであれば心配ないのですが、これまでの私の経験からすると、数億円という資産家よりも、相続税が掛かるかどうか微妙な線の数千万円という財産がある方の方が相続争いは多発しています。

なぜそうなのかを説明しますと、数億円もの資産家であれば、土地・建物の不動産の他に預貯金、株式や国債などの有価証券など相当の財産があり、各相続人が法定相続分の相続を主張しても権利に相当する財産の相続を容易に受けられるから揉める必要もないし、そのような資産家の相続人であれば既にそれなりの財産を持っておられますので、相続争いまでして財産を手に入れる必要がないので、皆さん比較的スムーズに相続が完了しています。

私の長い税務署勤務の間において、相続争いはたくさん見てまいりましたが、五億円を越すような資産家の相続争いは一度も見たことはありません

三億円から五億円の相続争いは数件見ました。

また、一億円から三億円ですと三億円から五億円の資産家よりも相続争いは少し増えます。

しかしながら、一億円以下の財産のご家庭の相続争いの数と比較すると一億円以上の資産家の相続争いは極端に少ないことは確かです。

ここがテレビドラマとは全く違うところです。

数千万円程の財産の場合には、財産が土地・建物だけであったり、預貯金も少しですから、各相続人がそれぞれに自分の法定相続分の相続を主張すると、土地・建物を売却して分配するしか方法はなくなります。

そのような事をすれば、これまで親の面倒を見て来た跡取り等が住む家も無くなり、後の供養もままならず途端に困難に陥ることになるため、他の兄弟姉妹には財産を渡す事ができないないのです。

このような事から兄弟姉妹の間に不満が募り、何かの拍子に意思疎通が上手くいかず相続争いに発展して、最後には骨肉の争いを行うことになるのです

秋山税理士事務(相続財産が少ない方が争いは起きやすいって知ってましたか?)より引用

 

まとめ

慧すけ
このような本当の恨みや憎悪が絡んでくる相続の相談は、日常的にポンポン出てくるわけではありません。

ですが確実に存在します。

その度に僕は、〝お金というもの・家族というもの〟について悩み、考えさせられるのです。

相続トラブルにより、大好きだった家族と憎しみ合いにならない為にも、是非当事務所の代表税理士の自著


「税務調査官の着眼力II 間違いだらけの相続税対策」

をお手に取って読んでみて下さい。 

小難しい税法や用語などは無く、今回の記事で書いたような相続と家族の在り方がメインの内容で、父の国税調査官時代の実体験を元に書かれた相続対策本ですので、手前味噌ながらオススメです!